SQUARE ENIX オープンカンファレンスレポート第1回

今回は前々から書こうと思って全然手が付けられなかった、去る2012年12月23日(金)と24日(土)に行われた「SQUARE ENIX オープンカンファレンス 2012(以下オープンカンファレンス)」の事を書こうと思います。

このオープンカンファレンスは、今回ので第2回目で、SQUARE ENIXの最新技術の方法を惜しみなく公開するというものです。
参加は無料で、かつ誰でも可能でした。
しかし、今回は募集開始僅か5分で定員締切という大人気っぷりでした。
私も、昼休みを遅らせて速攻申し込みをして、参加券を勝ち取りました。
同僚の分もやろうと思いましたが、2回めの申し込みしている時には、すでに締切状態という・・・。

せっかく参加出来たので、自分なりにまとめるっていう意味と、各講演のから見える今後のゲーム開発の未来を考えてみようと思います。

今回は、序章という事で、オープンカンファレンスの概要を説明します。
まずは、以下が今回のオープンカンファレンスのプログラムになります。

◯1日目
  ▼リアルタイムデモ実演解説
    講師:橋本 善久 氏 (CTO)
    公演時間:30分
    講演内容:
     Agni’s Philosophyの中からいくつか代表的なシーンを使ったリアルタイムデモの実演解説。
    
  ▼コンセプトワークについて
    講師:橋本 善久 氏 (CTO)
    公演時間:1時間
    講演内容:
     Agni’s Philosophyの設定や世界観が構築された過程を解説。

  ▼プリレンダーCGアセット制作解説
    講師:野末 武志 氏 (VISUAL WORKS チーフクリエイティブディレクター)
    公演時間:2時間
    講演内容:
     CG制作部門VISUAL WORKSで行われた、Agni’s Philosophy用のCGアセット制作について解説。

  ▼リアルタイムワークフロー実演解説
    講師:岩田 亮 氏 (テクノロジー推進部 リードアーティスト)
    公演時間:2時間30分
    講演内容:
     R&D部門テクノロジー推進部で行われた、アーティストによるリアルタイム映像化プロセスについて解説。

  ▼ランタイム&パイプラインの構築と最適化
    講師:岩崎 浩 氏 (テクノロジー推進部 リードR&Dエンジニア)
    公演時間:30分
    講演内容:
     R&D部門テクノロジー推進部で行われた、データパイプライン構築、ランタイムシステム構築時に遭遇した問題点とその解消。
     および最適化について解説。

◯2日目
  ▼リアルタイムグラフィックス技術解説
    講師:Remi Driancourt 氏 (テクノロジー推進部 シニアR&Dエンジニア)
    公演時間:2時間
    講演内容:
     R&D部門テクノロジー推進部で行われた、髪、髭、肌、瞳など、リアルタイム映像表現用の技術開発について解説。

  ▼新生FINAL FANTASY XIV:ゲームを作りなおすということ
    講師:吉田 直樹 氏 (FINAL FANTASY XIV プロデューサー兼ディレクター)
    公演時間:1時間
    講演内容:
     本作品の再構築の過程と思想について。

  ▼ゲーム開発プロジェクトマネジメント講座2012
    講師:橋本 善久 氏 (CTO)
    公演時間:1時間30分
    講演内容:
     ゲーム開発はデスマーチとの戦いに陥りやすいですが、それを回避するためにはプロジェクトマネジメントの方法論の構築とその実践をしっかりと行う必要があります。
     当セッションではSQUARE ENIXにて実際に運用されている大規模プロジェクトマネジメントについて解説をします。
     FINAL FANTASY XIV,Luminous Studio, Agni’s Philosophyでの実例も豊富に交えます。
     2011年に行われた同名セッションの応用編。

  ▼サーバーサイド経路探索システム
    講師:
     三宅 陽一郎 氏 (テクノロジー推進部 リードAIリサーチャー)
     Fabien Gravot 氏 (テクノロジー推進部 AIリサーチャー)
     横山 貴規 氏 (テクノロジー推進部 AI R&Dエンジニア)
    公演時間:1時間
    講演内容:
     MMO RPGであるFINAL FANTASY XIVでは特殊な経路探索システムを構築しています。
      ・サーバーサイドで多数のキャラクターに対して経路探索を行う必要がある
      ・サーバーの処理コストをできるだけ抑える必要がある
      ・広大なフィールドに対して適用しなければならない
      ・ジャンプや崖からの落下に対応しなければならない
     そのような課題を克服する独自の経路探索システムについて解説。

  ▼次世代ゲームAIアーキテクチャ2012
    講師:三宅 陽一郎 氏 (テクノロジー推進部 リードAIリサーチャー)
    公演時間:1時間30分
    講演内容:
     ゲーム向けの人工知能はまだまだ未開拓領域が多く、今後も大きな発展が期待されます。
     Luminous Studioは汎用で高機能なゲームAIアーキテクチャを内包しますが、その設計思想について解説します。
     2011年に行われた同名セッションの続編となります。

以上、たっぷり2日間のプログラムでした。
ここで、今回のプログラムで重要なキーワードについて解説します。

Agni’s Philosophy
 SQUARE ENIXが次世代ゲーム機向けに制作した、リアルタイムテクニカルデモです。
 以下にその動画を掲載します。
  

◯Luminous Studio
 SQUARE ENIXが次世代ゲーム機向けに開発しているゲームエンジン。
 上記のAgni’s Philosophyも、これをベースに制作されている。

◯テクノロジー推進部
 SQUARE ENIXのゲームエンジンや、新しい技術開発をする部門。
 シェーダー開発、シミュレーション開発、サーバープログラム等々、多岐に渡る分野を研究開発している。

◯VISUAL WORKS
 SQUARE ENIXのプリレンダーCG(CGムービー)専門で制作している部門。
 その美麗な映像は、国内はもとより、世界でもトップクラス。

今回は、短いですが以上です。
次回からは、各プログラムを少し解説しつつ、自分なりに感じた事と、その裏に隠された意味を解説していこうと思います。

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